はしがき
第一章 キエフ・ルーシの「遺産」問題(一)──ロシア史学とウクライナ史学──
第二章 キエフ・ルーシの「遺産」問題(二)──J・ペレンスキの研究をめぐるノート──
第三章 「キエフ・ルーシ」の建国問題──O・プリツァークの『ルーシの起源』をめぐって──
第四章 「ヴァリャーギ」とは何か──キエフ・ルーシにおけるスカンディナヴィア人(問題の再考)──
第五章 「小ロシア」考──ロシア、ウクライナの歴史的呼称、用語をめぐる覚書──
付録 1〈翻訳〉ウラジーミル・プーチン「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」
2〈解説〉V・プーチン論文を読む
あとがき
参考文献表/地図/注/索引
栗生沢 猛夫(くりうざわ・たけお)
1944年岩手県生まれ。北海道大学名誉教授。
著書:『ボリス・ゴドノフと偽のドミトリー──「動乱」時代のロシア』(山川出版社、1997年)、『タタールのくびき──ロシア史におけるモンゴル支配の研究』(東京大学出版会、2007年)、『図説 ロシアの歴史』(河出書房新社、増補新装版、2014年)、『『ロシア原初年代記』を読む──キエフ・ルーシとヨーロッパ、あるいは「ロシアとヨーロッパ」についての覚書』(成文社、2015年)、『イヴァン雷帝の『絵入り年代記集成』──モスクワ国家の公式的大図解年代記研究序説』(成文社、2019年)、『『絵入り年代記集成』が描くアレクサンドル・ネフスキーとその時代』(成文社、2022年)、『世界の歴史(11)ビザンツとスラヴ』(共著:井上浩一、中央公論社、1998年/中公文庫、2009年)
訳書:A・Ia・グレーヴィチ『歴史学の革新──「アナール」学派との対話』(吉田俊則と共訳、平凡社、1990年)、R・G・スクルィンニコフ『イヴァン雷帝』(成文社、1994年)、モーリーン・ペリー『スターリンとイヴァン雷帝──スターリン時代のロシアにおけるイヴァン雷帝崇拝』(成文社、2009年)