まえがき
第1部『絵入り年代記集成』の成立
第1章『集成』とは何か──全体像と成立の経緯──
第2章『集成』編纂の歴史──研究の歴史から──
第1節 手稿本の発見、テクストの刊行
第2節 成立時期、編纂者(および監修者)、編纂過程
(1)成立時期、編纂者(および監修者)
(2)編纂過程
第3章『集成』における「クロノグラフ編」と「レートピシ編」
第4章『集成』の細密画
第2部 史料としての『集成』──モスクワ大公国の歴史はどう描かれているか──
はじめに
第1章 イヴァン3世治世(1462─1505年)
第1節 イヴァン3世のソフィヤ(ゾエ)との結婚(1472年)
第2節 「ウゴールシチナ」(ウグラ河畔の対峙、1480年)
第3節 ドミトリー・イヴァーノヴィチの戴冠(1498年)
第2章 ヴァシーリー3世治世(1505─1533年)
第3章 イヴァン4世(雷帝)治世(1533─1584年)
第1節 イヴァン4世の誕生(1530年)
第2節 ツァーリとしての戴冠および結婚(1547年)
第3節 モスクワ大火と暴動(1547年)
第4節 ツァーリの発病と貴族「騒乱」(1553年)
第5節 皇妃アナスタシーヤの崩御(1560年)
おわりに
あとがき
付録
掲載細密画(口絵)一覧
その他の写真、図版、地図等一覧
リューリク朝系図
文献表
索引
栗生沢 猛夫(くりうざわ・たけお)
1944年岩手県生まれ。北海道大学名誉教授。
著書:『ボリス・ゴドノフと偽のドミトリー──「動乱」時代のロシア』(山川出版社、1997年)、『タタールのくびき──ロシア史におけるモンゴル支配の研究』(東京大学出版会、2007年)、『図説 ロシアの歴史』(河出書房新社、増補新装版、2014年)、『『ロシア原初年代記』を読む──キエフ・ルーシとヨーロッパ、あるいは「ロシアとヨーロッパ」についての覚書』(成文社、2015年)、『『絵入り年代記集成』が描くアレクサンドル・ネフスキーとその時代』(成文社、2022年)、『世界の歴史(11)ビザンツとスラヴ』(共著:井上浩一、中央公論社、1998年/中公文庫、2009年)
訳書:A・Ia・グレーヴィチ『歴史学の革新──「アナール」学派との対話』(吉田俊則と共訳、平凡社、1990年)、R・G・スクルィンニコフ『イヴァン雷帝』(成文社、1994年)、モーリーン・ペリー『スターリンとイヴァン雷帝──スターリン時代のロシアにおけるイヴァン雷帝崇拝』(成文社、2009年)