序 文
第一章 私がロシアを再訪したかった理由
第二章 サンクトペテルブルグとレニングラード、その思い出の数々
第三章 ソヴィエトにおける外国人の暮し
第四章 書店と本
第五章 農民たち
第六章 ソヴィエトの諸問題──縺れた結び目──
第七章 文化的キャンペーン
第八章 女性たち
第九章 美術館
第十章 演劇、音楽、そして美術書
第十一章 罪と罰
第十二章 ボリシェヴィズム
訳者あとがき
監修者あとがき
E・J・ディロン
1855年、アイルランドに生れる。ヨーロッパの諸大学で学ぶ。東方キリスト教に関心をもち、若くしてロシア・ウクライナ地方に入る。以後、ロシア民衆の中に身を置きながら、大学教授、新聞編集者、欧米通信社の通信員として、ロシアの文化人、政治家との交流を深める。また、革命直前まで元老セルゲイ・ウィッテの側近として、ロシアのみならず、広くヨーロッパ、アメリカ、アジアにわたる国際政治の動向に論評の才を振った。1933年没。
成田富夫(なりた とみお)
1937年、愛知県生まれ。1960年、名古屋大学文学部国史学科卒業。元愛知県立高等学校教諭。
論文:「日露戦争期におけるディロンの日露関係についての認識」(『軍事史学』第31巻第3号)。
訳本:E・J・ディロン著『ロシアの失墜』成文社、2014年。E・J・ディロン著『トルストイ 新しい肖像』成文社、2017年。
西山克典(にしやま かつのり)
1951年、北海道上川地方志比内(アイヌ語で鮭のたくさん取れる沢の意味)生まれ。北海道大学文学部卒。専攻:ロシア近・現代史。文学博士、静岡県立大学名誉教授。
主な訳書:レフ・トロツキー『ロシア革命──「十月」からブレスト講和まで』柘植書房、1995年。リチャード・パイプス『ロシア革命史』成文社、2000年。
主な著書:『ロシア革命と東方辺境地域──「帝国」秩序からの自立を求めて』北海道大学図書刊行会、2002年。