序章
第1章 アフマートワを継承して──ブロツキイの「ディードとアエネーアス」における古典性
第2章 ブロツキイの〈帝国〉論──詩「ANNO DOMINI」における父性原理を中心に
第3章 眩惑するアメリカ──ブロツキイの移住から同化まで
第4章 「ローマ・エレジー」論
第5章 ブロツキイによる「ローマ・エレジー」の自己翻訳について
第6章 「ウラニアへ」論──W・H・オーデンとの比較から
補章 ヨシフ・ブロツキイのユダヤ性
終章
あとがき
ヨシフ・アレクサンドロヴィチ・ブロツキイ年譜
主要参考文献
主要人名索引
竹内恵子(たけうち・けいこ)
1973年、東京都生まれ。お茶の水女子大学文教育学部、東京大学文学部を経て、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科研究員(現代文芸論研究室所属)。主な論文に、「〈遍歴〉の停止──ブロツキー『オーガスタに寄す新しい詩』の分析」(日本ロシア文学会報告奨励賞受賞)、「〈世界〉という名の鯨に呑みこまれて──チェスワフ・ミウォシュ読解へのアプローチ」など多数。ロシア・東欧の亡命文学を中心として、その現代的意義を捉え直している。