ミウォシュの作品の邦訳はこれまで小説『囚われの魂』(共同通信社刊)と『ポーランド文学史』(未知谷刊)があるが、詩集の出版はこれが本邦初であり、収録される詩の数も九十篇を超える充実したもの。すべてポーランド語原文からなされる翻訳には、ポーランド文学研究者をはじめ、ミウォシュの人と作品に精通した歴史家、あるいは言語学者も協力して、総勢十四名が参加している。
TARGET="mail">こちらから
道ばたの犬/目/内からの感覚/夢の国/ノスタルジー/八十五歳/好きになること/なんという人生/また/戦略/かの地/憐れみ
…………………………小椋彩訳
名のないまち
…………………………梶さやか訳
これ/祖父ズィグムント・クナト/ウィスキー片手に空港で まあミネアポリスとしておいて わが身の描写を正直に/お! サルヴァトール・ロサ(一六一五─一六七三)「人物のいる風景」イェール大学ギャラリー/お! エドワード・ホッパー(一八八二─一九六七)「ホテルの一室」ティッセン・コレクション、ルガーノ/どこにいても/黒い失意のなかで/然り/沈黙区域/詩人の死に
…………………………加藤有子訳
かくもわずか
…………………………工藤幸雄・武井摩利訳
序(『詩論』)/わたし自身に 一九五〇年元旦の芳名録に記す/その先にある場所/報告/ある歳になると/なぜ恥じる?/創/目的/ポーランド作家/もしも
…………………………久山宏一訳
出会い/ヨーロッパの子/存在/デカルト通り/(京都の街でわたしは何を考えたか)/(京都でわたしは幸せだった)/ダーウィン夫人/もしいなくても/ひとの歴史
…………………………小山哲訳
別れ/UNDE MALUM/オルぺウスとエウリュディケー
…………………………坂倉千鶴訳
リトアニア、五十二年の後に───女神/屋敷/とある土地/此奴は気に入った/誰/青春の町/原
…………………………関口時正訳
カササギらしさ/私の忠実な言葉よ
…………………………鳥居晃子訳
夜明け/(強烈な夜よ)/雲/河/カンポ・ディ・フィオーリ/哀れなクリスチャンがゲットーをみつめる/逃避行/ワルシャワにて
…………………………西成彦訳
それ以上、何もいらない/詩学?/賜物/ひととき/孤独の研究/詩的状態
…………………………西野常夫訳
世界の終わりの歌/大きかったもの/窓/書記たち/川/追放の後/ウラルを越えて(一九一三年)/第四講(連作『詩による六つの講義』より)/アダムとイヴ/おやすみなさい/意味/この世界/わたしの秘密
…………………………沼野充義訳
一九九一年/恐怖──夢(一九一八)/ベルナルディン公園(一九二八)/系図/文献学/シェテイニェで
…………………………森田耕司訳
編者後記
私たちのミウォシュ祭…………………………沼野充義
あとがきに代えて………………………………関口時正
カバー絵について
チェスワフ・ミウォシュ年譜
原題一覧