序 論
第一章 ユーラシア主義をめぐる史料と研究史
第一節 ユーラシア主義に関する史料出現状況
第二節 ユーラシア主義の研究史
第一項 第二次世界大戦以前の研究
第二項 第二次世界大戦以後の研究
ロシア思想史
ロシア人亡命者を対象とする研究
クレムリノロジー的イデオロギー研究
第三項 ユーラシア主義研究の新潮流
第四項 本書の課題と方法
第二章 N・S・トルベツコイのユーラシア主義
第一節 トルベツコイの生涯
第二節 トルベツコイの思想
第一項 西欧文明への批判
第二項 自己認識の問題
第三項 世界におけるロシアの役割
第四項 政治体制論とソ連観の変化
第三章 P・N・サヴィツキーのユーラシア主義
第一節 サヴィツキーの生涯
第二節 サヴィツキーの思想
第一項 「ユーラシア」の地理的範囲とその特質
第二項 「ユーラシア」の文明論的理解
第三項 地政学的論考
第四項 政治経済体制論
第四章 運動としてのユーラシア主義
第一節 文化・政治運動としてのユーラシア主義
第二節 ユーラシア主義におけるトルベツコイとサヴィツキー
第三節 ユーラシア主義への同時代の反響
第一項 亡命知識人による批判
第二項 ソ連国内での反応
第三項 ウクライナ知識人による批判
第四項 イギリス知識人の期待
第五項 日本での受容
結 論
あとがき
参考資料
参考文献目録
人名索引
浜 由樹子(はま・ゆきこ)
上智大学外国語学部ロシア語学科卒。津田塾大学大学院国際関係学研究科修士課程、同後期博士課程修了(国際関係学博士)。津田塾大学学芸学部助手(2004−2006年)、同大学非常勤講師(2006年−)、東京大学非常勤講師(2008−2009年)、二松学舎大学非常勤講師(2008−2009年)等を経て、現在、津田塾大学国際関係研究所研究員、および、ハーヴァード大学デイヴィス・センター客員研究員(日本学術振興会ITPフェロー)。
主要論文:「N.S.トルベツコイのユーラシア主義──『国民国家』批判の視点に注目して」『スラヴ研究』第51号、2004年、「P.N.サヴィツキーのユーラシア主義」『ロシア・東欧研究』第34号、2005年、「プーチン政権下の『ユーラシア』概念」木村汎・袴田茂樹編著『アジアに接近するロシア』北海道大学出版会、2007年など。