序 論 世界の泣きの文化
第一章 フェドソーヴァの生涯
第一節 誕生からペトロザボォーツクに移り住むまで
第二節 ペトロザヴォーツク期
第三節 ペテルブルグ・モスクワ期
第四節 フェドソーヴァの泣き歌採録に関して
第二章 「日没」あるいは「飛翔」のシンボリカ
第一節 「あの世」はどこにあるのか
第二節 「日没」の表象
第三節 「飛翔」の表象
第三章 葬礼泣き歌に現われる「道」のシンボリカ
第一節 旅立ち
第二節 「あの世」への道程
第三節 世界樹──水平軸と垂直軸
第四節 「あの世」からの帰還
第四章 葬礼泣き歌に現われる「鳥」のシンボリカ
第一節 鳩をめぐる表象
第二節 小夜啼鳥をめぐる表象
第三節 鴉をめぐる表象
第五章 葬礼泣き歌に現われる「家」のシンボリカ
第一節 「門」の表象
第二節 「表階段」の表象
第三節 「戸」の表象
第四節 「玄関の間」の表象
第五節 「窓」の表象
結 語
註
あとがき
付録 『バールソフ収集による北部地方の泣き歌集』
1. 夫を悼むやもめの哀歌
4. 母を悼む娘の哀歌
8.娘を悼む哀歌
註
イリーナ・アンドレエヴナ・フェドソーヴァ 略年表
参考文献
索 引
中堀正洋(なかほり・まさひろ)
1973年京都府生まれ。創価大学文学部外国語学科ロシア語専攻卒業。同大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(英文学)。現在、創価大学文学部助教。専攻はスラヴ民俗学・文献学。
著書:単著『民衆の哀歌 ロシアの泣き歌』(東洋書店、近刊)、共著「スラヴ神話の再建に向けて──中世ロシアの異教神ヴォロスは月神か」『天空の世界神話』(八坂書房)。
論文:「魔法昔話に現われる『ウスィニャの形象』 ロシアとセルビアの昔話を中心に」『神話・象徴・言語』、「ロシアの異教神ヴォロスと天体 方言・民俗語彙を中心に」『天空の神話──風と鳥と星』(ともに楽瑯書院)、「ロシアの結婚儀礼ヴィユニーシニクとその婚礼歌について」『なろうど』57など多数。