序 チェーホフと比較する
長瀬隆(ながせ・たかし)
1931年樺太(サハリン)大泊(コルサコフ)に生まれる。47年引揚。
早稲田大学露文科卒。57年日本原水協代表団のロシア語スタッフとして初めて訪ソ(同時に訪中)。60年末より貿易商社に勤務、主としてソ連を、また若干中国を担当した。
84年に作品『樺太よ遠く孤独な』(西田書店)、89年に『ヒロシマまでの長い道』(晩聲社)、および翻訳ペレヴェルゼフ『ドストエフスキーの創造』(みすず書房)、95年に『微笑(ほほえみ)の沈黙』(晩聲社)を公刊。
99-2002年季刊誌『早稲田・1950年・史料と証言』全6冊(新制作社)の編集に従事、松尾隆(木寺黎二)早大教授(1907-56)につき評伝180枚を連載。
2003年『日露領土紛争の根源』(草思社)を刊行。同書に詳述せるチェーホフ『サハリン島』の日本関連記述についての学的発見を、04年6月チェーホフ没後100年記念国際学会(メリホヴォ)にて報告、同学会論文集に収録さる。詳細は露文・邦文双方にてhttp://homepage2.nifty.com/~t-nagase/に掲載。