序論として 水田洋
社会秩序と世界観
興隆する資本主義の自然観
a 観念論と唯物論
b 普遍主義と個別主義
c 目的論と因果論
d 質と量
興隆する資本主義の哲学
a 教理の諸体系
b 批判哲学
c 弁証法哲学
組織された資本主義の世界観
マルクス主義の歴史観と哲学
原注
訳者あとがき
人名索引
オットー・バウアー(1881~1938)
オーストリア社会民主党の政治家として、第一次世界大戦後の国家再編成にあたっては短期間ながら外相を務めたが、その後は党内左派の指導者として、両インターナショナル(第三と第二)の統合を企て、オーストロ・マルクス主義の政治的理論的代表者としての名声を確立した。オーストロ・ファシズムに対しては、武装蜂起を組織して敗れ、亡命して活動を続けたが、パリで客死した。
水田 洋(みずた・ひろし)
名古屋大学名誉教授、日本学士院会員
社会思想史 経済思想史
1919年、東京に生まれる。1941年、東京商科大学卒業。
著書『近代人の形成』(東京大学出版会、1954年)、『アダム・スミス研究』(未来社、1968年)、『新稿 社会思想小史』(ミネルヴァ書房、2006年)、『アダム・スミス論集』(ミネルヴァ書房、2009年)等多数。
青山孝徳(あおやま・たかのり)
1949年、愛知県に生まれる。1980年、名古屋大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得により退学。名古屋大学経済学部助手を経て、1983年より企業勤務、2014年よりフリー。
オットー・バウアー、カール・レンナーに関する論文の他、訳書A・フックス『世紀末オーストリア』(昭和堂、2019年)、S・ナスコ『カール・レンナー その蹉跌と再生』(成文社、2019)等。