序 北洋とは何か
第一部 場 露領漁業から北洋漁業へ
一 一九世紀後半のロシア極東漁業の概況
二 プリアムール総督府の漁業振興と漁業規制
三 日本の対サハリン島政策
四 戦争と漁業
第一部の結論
第二部 人 北洋をめぐる人々
一 郡司大尉の冒険
二 デンビー商会の盛衰
三 創業者 平塚常次郎
第二部の結論
第三部 物語 北洋物語の構造
一 北洋とは何か
二 北洋から北方領土へ
三 北洋物語の構造
第三部の結論
結論 関係性の束としての物語
あとがき 生き続けている北洋物語
参考文献一覧
註
索引
神長 英輔(かみなが えいすけ)
1975年神奈川県生まれ。東京大学教養学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専攻は歴史学、東北アジア近現代史、ロシア極東近現代史、日露交流史。現在、新潟国際情報大学国際学部准教授。
著書として、『異郷に生きる V 来日ロシア人の足跡』(成文社、2010年、共著)、『日露戦争とサハリン島』(北海道大学出版会、2011年、共著)、『新史料で読むロシア史』(山川出版社、2013年、共著)、『変容する華南と華人ネットワークの現在』(風響社、2014年、共著)。論文として、「北東アジアにおける近代捕鯨業の黎明」(『スラヴ研究』49号、2002年)、「日本の対サハリン島政策 1875-1904」(『年報 地域文化研究』8号、2005年)、「コンブの道 サハリン島と中華世界」(『ロシア史研究』88号、2011年)など。