2011 . 03 . 20 up
(四十九)写真はクリックで拡大されます
*『裸の春』(1939)に赤髭男のことが出てくる。ヴォルガの解氷期に上流のコストロマーから馬に乗ってやってきた「アッシリア人のごとき黒髪黒髭男」、しかし地元の男たちからは「ああほれ、いいあんばいに赤毛(ルィジイ)のお出ましだ」とからかわれる。プリーシヴィンはこれこそロシアの民衆の独特の言い回しであると。ルィジイには「劣った人あるいは間抜け」の意あり。それで『赤毛野郎に押し付けてやれ、奴ならたいてい我慢するからな』と、赤毛でもないのに赤毛にされたりする。
text - 太田正一 //scripts - Lightbox PageDesign - kzhk